温暖化とは

産業革命以降、人間の活動による化石燃料の使用や森林の減少などにより、大気中に二酸化炭素などの温室効果ガスが蓄積され、その急激な増加によって地球規模で気温や海水温が上昇しています。

この結果、世界の平均的気温の上昇のみならず、異常高温や大雨・干ばつが増加し、水資源や農作物に影響が及び、将来、食糧や生態系、健康への深刻な被害を引き起こすのではないかと心配されています。

気候の変動によって起きると予測される事態に対して、どう対処し、解決策を見出していくか、今、真剣に考えなければなりません。

滋賀県は、4月1日に、琵琶湖北湖で例年冬に見られる全層循環、いわゆる琵琶湖の深呼吸が、2年連続で確認できなかったと発表しました。

同日の記者会見において、三日月滋賀県知事は、「琵琶湖の全層循環は、2年連続で確認できていないという状況にあり大変心配している。気候変動の影響が琵琶湖においても顕在化しているのではないかと思われる」とし、「琵琶湖の豊かな恵みを後世に伝えるためにも、温暖化対策は待ったなしの状況だ」と述べられた。

そのうえで、4月に宣言された「“しがCO₂ネットゼロ”ムーブメント」の取り組みを県民、事業者、行政が一体となって進めていきたいと、あらためて地球温暖化対策の必要性を強調された。

 

琵琶湖北湖第一湖盆における底層溶存酸素量(底層DO)の回復状況についてhttps://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5170373.pdf

知事会見(令和2年度前半)|滋賀県ホームページ
https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/chizi/kaiken/311108.html

家庭用太陽光発電については余剰電力の買取価格の低下や買取期間の満了などの問題があり、その拡大普及環境は厳しいものがあるといわれます。

これまでに説明してきたように太陽光パネルの設置費用も低下傾向にありますが、設置者にとって設置後の経済的メリットがどのようになるのか、見通しが困難な状態といえます。

そのような状況の中で温暖化防止のためにこれからも太陽光発電の重要性は変わらないはずです。

ではどのように考えていけばよいのか。方向性として議論されているのが自家消費「電気代ゼロ」の生活を目指すことです。設置した太陽光パネルで発電した電力の余剰分を売電にのみ頼るのではなく、蓄電池を併用したり電気自動車の電源に活用したりして、総合的に家庭で使う電力の無駄のない使い方を考え、防災対策も含めて将来に備える時代がやって来たといえるのかも知れません。

そのようになるには国の政策や自治体等の補助金の充実など今後の施策に期待されるところも大きいといえます。

住宅用太陽光発電の場合、設置後10年で固定価格買取期間が満了します。これを卒FITといいますが、卒FITになった後はどうなるのでしょうか。

2019年度に卒FITになる住宅用太陽光は53万件になり2023年度までの累計は165万件になります。卒FITの年度が確定している方、これから太陽光パネルの設置を考えている方は、率FIT後のことも考える必要があります。太陽光パネルの耐用年数は20~25年といわれますから、初期投資に対してどのような経済的メリットがあるのかを考えることが今後の再エネの普及には欠かせない課題です。

そのための参考となるのが、売電価格の推移予測と太陽光パネルの設置費用の予測です。売電価格の推移については前回「どうなるか、固定価格買取制度」でお伝えしたとおりですが、それでは、太陽光パネルの設置費用はどうなっているのでしょうか。

日本の太陽光発電導入量とシステム価格の推移はグラフのとおりで、2016年ですが1kWhあたり37万円となっています。太陽光パネルの設置費用は年々低下傾向にあり2018~2019年時点では住宅用の場合30万円を切る程度になっているといわれます。

国の方針では再生可能エネルギーの主力電源化を目指して2020年以降のできるだけ早い時期に20万円/kWの達成を目指しています。

FITからの自立化はエネルギー白書2019をご覧ください。

第3部 第3章 第1節 コストダウンの加速化とFITからの自立化 │ 平成30年度エネルギーに関する年次報告(エネルギー白書2019) HTML版 │ 資源エネルギー庁
https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2019html/3-3-1.html

日本の再エネを増やしてきた背景に固定価格買取制度があります。発電した電力を決まった価格で電力会社が買い取ってくれる制度ですが、この制度の背景には電気の消費者が負担する再エネ賦課金があります。

電力会社が固定価格で買い取りを続けていくためには、自前で発電するコストと買取価格との差額を埋めてもらう必要があります。その資金を生み出してきたのが再エネ賦課金ですが、消費者(国民)の負担が多額になるという指摘があり、買取価格を安くする、あるいは、買取期間に制限を設ける対策が講じられるようになりました。

再エネ賦課金の推移
年度 再エネ賦課金
単価
標準家庭の
負担額※1
平成31年度(2019年度)
2019年4月1日~2020年3月31日
2.95円/kWh 885円/月
平成30年度
2018年4月1日~2019年3月31日
2.90円/kWh 870円/月
平成29年度
2017年4月1日~2018年3月31日
2.64円/kWh 792円/月
平成28年度
2016年4月1日~2017年3月31日
2.25円/kWh 675円/月
平成27年度
2015年4月1日~2016年3月31日
1.58円/kWh 474円/月
平成26年度
2014年4月1日~2015年3月31日
0.75円/kWh 225円/月
平成25年度
2013年4月1日~2014年3月31日
0.40円/kWh 120円/月
平成24年度
2012年4月1日~2013年3月31日
0.22円/kWh 66円/月

標準家庭※1:一ヶ月の電力使用量が300kWh(月7,600円程度)の家庭を想定

再エネ賦課金は今後も増え続ける?環境省が再エネ賦課金の予想を公表【ソーラーパートナーズ】
https://www.solar-partners.jp/pv-eco-informations-36949.html#outline__1

 

2019年度から住宅用太陽光パネルによる電力の固定価格買取は設置後10年間、事業者用は20年間という買取の満了期間が決められました。さらに買取制度の開始時から比べると買取価格は約半額になっており今後も低下する可能性があります。

太陽光発電の売電価格 推移グラフや今後の動きは?最新情報で解説します【ソーラーパートナーズ】
https://www.solar-partners.jp/category/feed-in-tariff#outline__1

この質問に対して経済産業省資源エネルギー庁がQ&Aで答えていますので参考にご覧ください。

 日本で再エネをもっと使っていくためには、どんな課題を解決していく必要があるのでしょうか。再エネに関する「よくある質問」にお答えします。

これまで再生可能エネルギーはコストが高くつくと考えられてきましたが、技術革新や国際競争の成果として着実にコストが下がってきました。

国際再生可能エネルギー機関(IRENA)によると2010年から2017年の7年間で、太陽光発電のコストは約73%、陸上風力発電のコストは約25%も低下しているということです。その結果、化石燃料による発電コストと比べて再エネ発電のコストは遜色のないレベルまで下がっているということになります。

今後さらに再エネ発電のコストは下がると見込まれており、コストが高くつくという理由で再エネの普及を阻むことはなくなると思われます。

太陽光発電と風力発電のコストの推移

(円/kWh)

太陽光発電のコスト

 

(円/kWh)

風力発電のコスト

※Bloomberg new energy financeより資源エネルギー庁制作

 

 

再生可能エネルギーを増やす決め手はやはり太陽光発電を拡大することですが、日本の太陽電池の生産量は2006年には世界の36.8%を占め世界第1位でしたが、2017年にはわずか2%になっています。中国の生産量が増え同年には中国が72%を占めています。

2050年CO₂排出「実質ゼロ」宣言が話題になっている中、再生可能エネルギーへの関心が高まりつつあります。その状況を順次お伝えします。

 

①「第5次エネルギー基本計画」

この中で、2030年温室効果ガス26%削減に向けて再生可能エネルギーの主力電源化への布石をうつことを主な施策としています。さらに2050年に向けた対応として再エネの主力電源化を目指すと定めています。

第5次エネルギー基本計画(METI/経済産業省)
https://www.meti.go.jp/press/2018/07/20180703001/20180703001-2.pdf

 

②日本のエネルギー自給率は?

日本のエネルギーは化石燃料に大きく依存しているため海外からの輸入に頼っており、2017年の自給率は9.6%に過ぎません。エネルギーの安全保障の観点からも自給率の向上が求められています。そのためには再生可能エネルギーを増やすことが不可欠です。

2019—日本が抱えているエネルギー問題(前編)|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁 https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/energyissue2019.html

下水処理は都市生活において不可欠な事業ですが、下水処理のとき発生する「下水汚泥」をエネルギーとして利用している割合はまだ低い状態です。

下水汚泥から水素を製造する技術は進歩しています。水素は使用段階でCO₂を排出しないクリーンな再生可能エネルギーとして、その活用に期待が寄せられています。下水汚泥から水素をつくると次のようなメリットがあると指摘されています。

  • 都市に大量に存在しエネルギー需要地の近くで活用できる(地産地消型)
  • 太陽光発電等と異なり比較的安定したエネルギー源になる(安定性)
  • 既存のメタン発酵施設を活用すれば初期投資が少なくて済む(経済性)
  • 燃料電池を利用してFCV(燃料電池自動車)の普及にも使える(汎用性)

国土交通省では、自治体において、下水汚泥を活用する水素製造の推進を支援しています。

 

下水道資源の有効活用④ – 埼玉県
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0001/room-kaiken/documents/20150909.pdf

ゼロエミッション東京戦略|東京都環境局https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/policy_others/zeroemission_tokyo/strategy.html

再エネ由来CO2フリー水素を、脱炭素社会実現の柱に ※参考イメージ図|東京都環境局https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/policy_others/zeroemission_tokyo/strategy.files/reference_image.pdf

福岡市 水素リーダー都市プロジェクト
https://www.city.fukuoka.lg.jp/keizai/kagakugijutsu/business/suisoleader.html

世界気象機関(WMO)は2019年の世界の平均気温が観測史上2番目の高さになり、産業革命前に比べて1.1℃上昇したと発表しました。大気中のCO₂など温室効果ガスの濃度も増え続けています。

このまま続くと21世紀末には産業革命前より3~5℃も高くなる恐れがあり、それにつれて異常な気候変動が多発する心配があります。

「パリ協定」が本格的に実施段階に入った2020年、今後の世界各国の温暖化防止対策の強化が求められるところです。

世界の平均気温 観測史上2番目の高さに 世界気象機関 | NHKニュース https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200116/k10012247161000.html

令和2年度「身近な環境市民調査員」募集

自然が大好きな「こどもたち!」環境に関心のある「大人の方!」家族・友人みんなそろって調査へご協力を!!

身近な環境市民調査とは

身近な環境市民調査とは、大津市内の身近な生き物について一定期間調査していただくことで、身近な環境を見つめ直し、自然への関心を高めることを目的としています。

また、調査いただいた情報は、大津市の貴重な自然環境情報となり、環境学習や環境保全活動に活用していく予定です。なお、今回の調査は「タンポポ調査・西日本2020」に協力予定ですので、多数の皆様のご参加をお待ちしております!

※「タンポポ調査・西日本2020」は、同実行委員会が5年毎に実施されている学術価値の高いタンポポの調査です。

タンポポ勉強会/観察会①

  • 日時: 4月12日(日)10時~15時
  • 場所:大津市役所 別館1階大会議室

タンポポ勉強会/観察会②

  • 日時: 4月18日(土)10時~15時
  • 場所:大津市役所 新館7階大会議室

※①と②は同内容です。途中入退場可。観察会は皇子が丘公園にて!

  • 講師:辻田 良雄氏(滋賀県シェアリングネイチャー協会理事長)

※事前に調査員登録いただいた方が対象です。

  • 【対象】大津市内在住または在学・在勤の方
  • 【登録方法】FAX・郵送・電子メールで「『タンポポ調査登録』。氏名(ふりがな)・性別・生年月日・郵便番号・住所・電話番号・勉強会/観察会参加希望日」を記載して環境政策課までお送りください。
  • 【締切】令和2年3月16日(月)
  • 【その他】”市民調査員グッズ”(調査に必要な地図や資料)を支給いたします。

【お問合せ先】大津市環境政策課
〒520-8575 大津市御陵町3番1号
TEL: 077-528-2760  FAX: 077-522-1097
E-mail: otsu1121@city.otsu.lg.jp

直面している気候変動の危機を考え、自治体では脱炭素を目指す動きが活発化しています。具体的には2050年のCO₂の排出を実質ゼロにすることを目指して、温暖化防止対策を前倒しで強化する動きです。

例えば東京都では、気候危機に立ち向かう行動宣言として「ゼロエミッション東京戦略」を策定しました。この戦略を実現するために、例えば、エネルギーセクターでは再生可能エネルギーの基幹エネルギー化、水素エネルギーの普及拡大を、資源・産業セクターでは3Rの推進、プラスチック削減・リサイクル等を、また運輸交通では燃料電池車や電気自動車の普及等のエコカー化を推進しようとしています。

滋賀県でも2020年年頭、三日月知事が2050年実質ゼロに取り組む方針を表明しました。

自治体の取り組み状況は下記からご覧ください。

 

環境省_地方公共団体における2050年二酸化炭素排出実質ゼロ表明の状況
https://www.env.go.jp/policy/zerocarbon.html

ゼロエミッション東京戦略|東京都環境局
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/policy_others/zeroemission_tokyo/strategy.html

「“しがCO2ネットゼロ”ムーブメント」キックオフ宣言について|滋賀県ホームページ
https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kankyoshizen/ondanka/309038.html

2050年のCO₂の排出量を実質ゼロにして温暖化に歯止めを掛けようという動きが国際的に活発化しています。ガスをエネルギー源として使う場合、CO₂の排出をなくすることは困難です。

ガスを残しながら脱炭素を目指すためには、再生可能エネルギーの比率を高めたり、CO₂の回収・活用など新しい技術を発展させることによって、実質ゼロを目指すことになります。

大手ガス会社では初めて東京ガスがこの課題に挑戦することを発表しました。

https://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20191127-01.pdf

 

家庭用太陽光発電の固定価格による買取りが設置後10年で期間満了になることもあって、発電した電気を家庭でどう使うかが課題となり、蓄電池の活用が注目を集めています。

その状況下で、AIを搭載した蓄電池によって、天候の予測を織り込んだ賢い電気の蓄え方・使い方を普及させる動きが話題を集めています。こうした動きが新たに太陽光パネルを設置する励みとなることが期待されます。

初年度に買取期間が満了する太陽光発電設備は53万台にもなるということです。

 

AI技術を活用した次世代蓄電システムの販売|伊藤忠商事株式会社
https://www.itochu.co.jp/ja/business/chemical/project/09.html

スマートスターL(Smart Star L)| AI(人工知能)で管理する次世代蓄電システム
https://www.smartstar.jp/

スペインで開催されていた気候変動に関する国連の会議「COP25」が閉会しました。

会議では温暖化防止を加速させるために各国が温室効果ガスの排出削減目標を更に上乗せし、2030年の目標の前倒し・強化について議論され、参加国の賛同を得ましたが、排出量の大きい国が対策を明確に出来なかったこともあり、課題が先送りになりました。

また、パリ協定を実行していくルールづくりについて一部合意を得るに至りませんでした。日本はCO₂の排出が大きい石炭火力発電所を減らすようにという要望もあり、今後のエネルギー源確保のあり方について課題を残しました。

 

環境省_国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)、京都議定書第15回締約国会合(CMP15)パリ協定第2回締約国会合(CMA2)について【12/2~15 スペイン・マドリード】
http://www.env.go.jp/earth/cop25.html