講座報告「おおつ環境未来人」育成講座(講座2)を開講しました。

2018/11/13

平成30年10月31日(水)、「おおつ環境未来人」育成講座(講座2)「エコツーリズム・気象条件が魚に与える影響」を開催し、滋賀県彦根市にある水産試験場を訪問しました。実施報告は次のとおりです。

  1. 実施日時:平成30年10月31日(水)8:30~12:40 天候:曇り
  2. 実施場所:滋賀県水産試験場会議室、研究室、船溜まりに接岸している調査船内
  3. 目的:「気象条件が魚に与える影響」について知る。
  4. 参加者:9名
  5. スタッフ:滋賀県水産試験場 1名
    特定非営利活動法人おおつ環境フォーラム 2名
  6. タイムスケジュール
    • 08:30 受付
    • 09:14 JR大津駅より乗車
    • 10:09 JR南彦根駅到着、タクシー2台に分乗
    • 10:20 県水産試験場に到着
    • 10:25 あいさつ
    • 10:40 講話:滋賀県水産試験場 主任専門委員 酒井明久先生
    • 11:50 施設見学(琵琶湖丸~研究室)
    • 12:30 交流会(アンケートの記入)
    • 12:40 閉会、解散
  7. 実施概要
    • 大津市に比べ少し気温が低く感じた彦根市、特に水産試験場は湖岸に位置するためか、強風が吹いていた。南彦根駅よりタクシー2台で7名が向かい、別便で到着した4名と合わせて11名が水産試験場で一堂に会し、エコツーリズムを開始した。
    • まずは、2階会議室で主任専門委員 酒井明久先生が「気象条件が魚に与える影響」をテーマに講話してくださった。①水産試験場の仕事、②琵琶湖の水質(透明度・水温・溶存酸素)、③琵琶湖にすむ魚たち、④地球温暖化が魚に及ぼす影響、⑤ビワマス(生活史・産卵時期・子魚の生残率)、⑥アユ(生活史・産卵時期・子魚の生残率)、⑦イサザ(生活史・底層の酸素濃度・子魚の生残率)⑧おいしい湖魚レシピ、という項目に分けて詳しく教えていただき、さらに参加者からの質問にも丁寧にご回答頂いた結果、予定時間を大きく超過してしまった。
    • 次に、酒井先生のご案内で水産試験場の外にある専属船溜まりに接岸している調査船「琵琶湖丸」に乗り込み、水深計測器、特性プランクトンネット、魚群探知機などの機器について説明いただいた。風が強くなり、びわ湖は白い波頭が連なり、まるで海のように荒れて、接岸している船とは思えないくらい揺れ出したところで調査船を下り、研究室へ移動した。
    • 研究室では、アユの耳石のプレパラートを電子顕微鏡で見せていただいた。耳石とは木の年輪のように同心円状に輪が一日に一つ生成されていくもので、成長が著しい日は幅が広く、あまり成長しない時は狭くなることを教えていただいた。さらに生きている魚の耳石を蛍光染料で染色して放流することで、獲られた魚がいつ生まれたか、どこで放流した魚がどんな漁法で獲られたかなどが分かるなど、これからの漁業を考えるうえで非常に有意義なことであることが分かった。
    • 酒井先生の講話を聴く参加者

      透明度計測器とプランクトンネット

      調査船内の魚群探知機

      研究室で熱く語られる酒井先生

      アユの耳石の顕微鏡写真

      酒井先生を囲んで記念撮影

       

  8. ご意見、感想等
    • 貴重なお話をありがとうございました。
    • 高島の方にも是非行ってみたい。(講座2は台風被害のため行き先を変更)
    • アユやマスの成長に水温が大きく影響すること勉強になりました。
    • 丁寧でわかりやすい説明をありがとうございました。内容も大変面白く、初めての聞くことも多かったです。びわ湖の固有種のお魚がもっと増えますように。
    • 琵琶湖の生態系が少し理解できました。いろいろな要因があり、理解に手間取るが未だわからない。
    • 初めての試験場見学であり、参考になった。
    • よくわかった。
    • とても興味深かったです。もっと時間が欲しかったです。今の琵琶湖の状態がよくわかりました。