アンモニアは医薬品や化学繊維・肥料などの生産のために不可欠な原料で、世界で年間約2億トンが製造されています。しかし製造過程において高圧・高温が必要であり、原料の水素は化石燃料から取り出しており、多くのCO₂が排出されています。
マメ科の植物に寄生する「根粒菌」が空気中の窒素からアンモニアを作り出していることに着目した東京大学の研究グループ(西林仁昭教授)がこの菌に似た働きをする触媒の開発に成功し、この触媒を使うことによって、常温常圧に近い状態で、水と窒素ガス(化石燃料からの水素ガスを使用せずに)からアンモニアを作ることができたということです。
この研究が更に進みアンモニアの新製法に実用化されるとCO₂の排出削減に寄与することが期待されています。