世界の主要温室効果ガス濃度(2019年)は観測史上最高を更新(気象庁)

2020/12/01

気象庁は令和2年11月23日に、運営を担っている世界気象機関(WMO)の温室効果ガス世界資料センター(World Data Centre for Greenhouse Gases: WDCGG)の解析によれば、大気中の主要な温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素)の増加が続いており、2019年の世界平均濃度はいずれも観測史上最高を更新したと発表した。 同センターは世界中の温室効果ガス観測データの収集、解析を行っており、2019年までの温室効果ガスの世界平均濃度に関する解析結果等に基づいて、WMOが11月23日に「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin)第16号」を公表したもの。

年報によると、大気中の主要な温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素)の増加が続いており、2019年の世界平均濃度はいずれも観測史上最高を更新し、WDCGGが解析した結果、2018年から2019年までの濃度の増加量は、二酸化炭素は過去10年間平均より大きい2.6ppmで、メタンは過去10年間平均よりわずかに大きい8ppbとなったとしている。

WMO 全球大気監視(GAW)計画から得られた観測成果の最新の解析によると、2019年の二酸化炭素(CO₂)の現場観測ネットワークによる地上での世界平均濃度は、410.5±0.2ppmとなり、解析開始以来の最高値を更とのこと。これらの値は、工業化以前の148%に相当するとしている。

 

参考 年報(気象庁訳抜粋版)
https://www.data.jma.go.jp/env/info/wdcgg/wdcgg_bulletin.html