琵琶湖の貧酸素域拡大へ(滋賀県調査)

2021/01/05

滋賀県は12月15日に、琵琶湖北湖の底層溶存酸素(底層DO)の状況について発表した。発表によれば、12月7日(月)の水質調査において、今津沖の第一湖盆の水深70m地点および比良沖の第二湖盆において、底生生物への影響が懸念される「2mg/L」を下回ったことを確認したとし、琵琶湖の湖底において、貧酸素の範囲が第一湖盆の水深70m地点付近および第二湖盆まで拡大したことは、今まで観測したことがなく、今後の底生生物への影響も懸念されるとしている。

なお、漁業への影響については、現在底引き網の漁業者は水深60m付近で操業されており、現時点で北湖湖底における貧酸素およびこれに伴う水質悪化による水産物への影響はないとしている。

また、今後の対応については、琵琶湖環境科学研究センターでは、底層DOの調査を水深60m地点付近も含めた範囲に拡大して実施しており、これを継続し、また、京都大学生態学研究センターに、第二湖盆の底層DOの調査協力を引き続き求めていくとともに、水産試験場では、月1回、ビデオカメラを装着した「そりネット」によるイサザ・エビ類のモニタリングを実施するなど調査、監視を強化していくとされている。

 

琵琶湖北湖の底層溶存酸素等の現状について(続報)/滋賀県ホームページ
https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/koho/e-shinbun/oshirase/315896.html