世界の主要温室効果ガス濃度は観測史上最高を更新(気象庁)

2022/11/08

気象庁は令和4年10月27日に、世界気象機関(WMO)の「WMO温室効果ガス年報第18号」によると、大気中の主要な温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素)の2021年の世界平均濃度はいずれも観測史上最高を更新し、特にメタンの年増加量は観測史上最高となったとの解析結果を公表しました。

気象庁は、WMOの温室効果ガス世界資料センター(World Data Centre for Greenhouse Gases: WDCGG)を運営しており、世界中の温室効果ガス観測データの収集、解析を行い、同センターによる2021年までの温室効果ガスの世界平均濃度に関する解析結果等に基づいて、WMOは10月26日に「温室効果ガス年報(Greenhouse Gas Bulletin)第18号」を公表したものです。

本年報によると、2021年の世界平均濃度は、二酸化炭素(CO2)は415.7±0.2ppm、メタン(CH4)は1908±2ppbとなり、これらの値は、工業化以前(1750年以前)の、それぞれ149%、262%であり、二酸化炭素の2020年から2021年までの濃度増加量は、2019年から2020年までの増加量と等しく、最近10年間の平均年増加量より大きかった。メタンの2020年から2021年までの濃度増加量は、2019年から2020年までの増加量より大きく、最近10年間の平均年増加量よりかなり大きかったとのことです。

また、本年報は、国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)(11月6日~18日、エジプト シャルム・エル・シェイク)で配布され、国際的な気候変動対策の基礎資料として用いられる予定とのことです。

 

参考 気象庁報道発表資料
https://www.jma.go.jp/jma/press/2210/27a/GHG_Bulletin_18.html