2021年度(令和3年度)の温室効果ガス排出量(確報値)について~国内の温室効果ガス排出量は8年ぶりに増加~

2023/04/24

環境省は4月21日、2021年度の我が国の温室効果ガスの排出・吸収量は11億2,200万トン(二酸化炭素(CO2)換算)で、前年度比2.0%(2,150万トン)増加となり、2013年度比では20.3%(2億8,530万トン)減少したとの確報値を発表しました。

なお、温室効果ガス排出量でみると11億7,000万トンで、8年度ぶりに前年度に比べ増加に転じ、一方で、吸収量は4,760万トンで、4年ぶりに増加に転じた。

2020年度からの排出量の増加については、新型コロナウイルス感染症に起因する経済停滞からの回復により、エネルギー消費量が増加したこと等が主な要因と考えられるとし、このトレンドについては、ほかのG7各国においても同様であることを確認しているとのことです。また、2013年度と比べて減少した要因としては、エネルギー使用量の減少(省エネの進展等)及び電力の低炭素化(再エネ拡大及び原発再稼働)に伴う電力由来の CO2 排出量の減少等が考えられるとしています。 一方、吸収量の増加については、森林整備の着実な実施や木材利用の推進等が主な要因と考えられるとのことです。

また、ガス別の排出量では、CO2が10億6400万トンで全体の90.9%を占め、前年度比で2.1%増加、2013年度比で19.2%減少しています。

一方で、冷媒等に使われるハイドロフルオロカーボ 類(HFCs)の排出量はオゾン層破壊物質からの代替に伴い、前年度比2.6%増加、2013年度比で66.7%増加となっています。

 

今回の確報値に関して、西村環境大臣は、「2020年度からの増加については、コロナ禍からの経済回復によってエネルギー消費量が増加したことなどが要因と考えられますが、新型コロナウイルスの感染拡大前である2019年度からは3.4%減少しており、2030年度目標の達成及び2050年カーボンニュートラル実現に向けた取組については、一定の進捗が見られるところであります。
先日のG7札幌 気候・エネルギー・環境大臣会合におきましては、各国とも1.5度目標達成に向けた迅速な取組の重要性を再確認いたしました。我が国としても、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、引き続き全力で取り組んでまいります。」とコメントされています。

 

詳しくは、次のURLをご覧ください。

2021年度(令和3年度)の温室効果ガス排出・吸収量(確報値)について(環境省報道発表資料)
https://www.env.go.jp/press/press_01477.html