温暖化の原因とされている大気中の二酸化炭素の濃度が昨年、国内の3観測点のすべてで、記録を更新し、過去最高の数値となりました。
気象庁の発表によると、岩手県、沖縄の与那国島、小笠原の南鳥島の3か所における観測で、去年一年間の二酸化炭素の平均濃度は、407.7ppmから409.5ppmで、過去最高値を示したということです。
今世紀末の世界の気温上昇を2℃未満に抑えるためには濃度は420ppm程度が目安とされていますが、このところ毎年2ppm前後の上昇が続いており、CO2の増加を抑えられていない状況です。CO2の排出削減への抜本的な改革が必要といえます。
温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)の解析による2016年の世界の平均濃度は、前年と比べて3.3ppm増えて403.3ppmとなっています。
工業化(1750年)以前の平均的な値とされる278ppmと比べて、45%増加しています。
(ppmは大気中の分子100万個中にある対象物質の個数を表す単位です。)