琵琶湖等のマイクロプラスチック調査結果について

2021/04/06

滋賀県は3月25日に、県の協力のもとに、一般社団法人ピリカが実施した琵琶湖と県内河川のマイクロプラスチック等の流出実態調査の結果について公表しました。この調査は、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環で、同法人がマイクロプラスチックの全国調査「国内水域におけるマイクロプラスチック等の流出実態調査」を実施していたものです。

調査は、昨年、8~9月に、琵琶湖5地点(南湖3地点、北湖2地点)、瀬田川、県内河川4地点で実施され、このうち琵琶湖に関しては、検出されたマイクロプラスチックの平均個数は、北湖と南湖ともに1m3あたり1個未満となっており、2014年度に環境省が報告した日本の近海のマイクロプラスチックの個数(約2.4個)よりも少ない値となっており、琵琶湖で最も多くマイクロプラスチックが検出された調査地点は、北湖の「南比良沖中央」であり、1m3あたり1.91個とのことです。

また、河川の調査で最も多くのマイクロプラスチックが検出された地点は「祖父川橋」で、1m3あたり2.95個となっており、他の調査地点と比較して多い結果であったとし、「祖父川橋」の周辺でポイ捨てゴミが他に比べて特に多いわけではないことや上流部が住宅地となっていること等から、今回の調査で検出されたマイクロプラスチックは、ポイ捨てされたプラスチック等に加えて、我々が日ごろ屋外で使用している身近なプラスチック製品が劣化、細分化して流出した可能性も考えられれるとのことです。

このため、河川のマイクロプラスチックを減らすためには、ごみのポイ捨て防止に加え、屋外で使用されるプラスチック製品である洗濯バサミやプランター、人工芝マットなどは、これらが劣化する前に定期的に交換するなどが効果的であると考えらるとのことです。

なお、琵琶湖、河川とも、検出されたマイクロプラ スチックの種類は、PE(ポリエチレン )とPP(ポリプロピレン)が大きな割合を占めているとのことです。

 

(参考)

琵琶湖等のマイクロプラスチック調査結果について
https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5239030.pdf