今般、滋賀県は、令和5年度に測定した公共用水域(琵琶湖・河川)の水質測定結果をとりまとめ公表しました。
その概要は次のとおりです。
- 〇令和5年度の琵琶湖の水質は、北湖および南湖ともに例年よりも多くの項目で特異な値が確認された。特に過年度と比較して、全窒素の値が低く、現在の方法で観測を開始した昭和54年以降で最小値であった。また、北湖では透明度が過年度より高く、全りんの値が前年度および過年度より少し低い傾向等となっていた。
- 〇水質汚濁に係る環境基準の達成状況では、北湖の全窒素および全りん等で令和4年度に引き続き環境基準を達成した。一方で、南湖の全窒素や全りん等は環境基準を達成できていない状況であり、CODが引き続き高い値である。
- 〇琵琶湖北湖底層での溶存酸素濃度については、9月の調査において、一部の地点で無酸素状態等を確認した。また、その後の冬季の冷え込みや強風により底層DOが回復し、令和6年3月11 日(月)の調査において全層循環が完了したことを確認した。
- 〇近年、全層循環の未完了やその遅れが確認されるなど、気候変動の影響と思われる現象が生じていることから、引き続き水質変動や植物プランクトンの発生状況とともに水質形成のパターンにも注視していく必要がある。
なお、琵琶湖では、北湖31定点、南湖20定点、瀬田川では2定点の合計53定点で、国土交通省、水資源機構と滋賀県が共同で実施しています。また、河川の水質調査は、環境基準点が設定されている25河川(瀬田川を含む)と設定されていない2河川の合計27河川で、国土交通省、大津市と滋賀県が共同で実施しています。
詳しくは、次のURLをご覧ください。
令和5年度公共用水域水質測定結果の概要について(滋賀県報道発表資料)
https://www.pref.shiga.lg.jp/kensei/koho/e-shinbun/oshirase/338354.html